ノスタルジックな名車と脱都心
近代的な車にはどことなく味気なさを感じる。
機能性・安全性・スピードを重視し、大型化される車達。
そもそも車って何だろう?と考えると、人の役に立つ機械として生まれ造られた物だったのだろう。。。
富裕層に向けた機械から、富裕層へ向けた満足感に変化し、時代は車に対するデザインを無視できなくなっていったのではないだろうか。
近代的な車に様々な使命が付加された事により、シンプルなデザインが変化してしまった気がする。
安全対策は大切な事ではあるが、車の運転そのものの楽しみが薄れて来ている。
あれもこれもと人は贅沢になりがちで、世の中は資本に左右される時代。
だからこそ、希少性の高いノスタルジックな車が名車と言われるのだろうか。
とてもシンプルな工業デザインと当時の時代背景から想像すると、現代はまさに息苦しい世の中に変化している。
目まぐるしい時代の変化に対応することに疲れた感は否めない。
人は心の安らぎをノスタルジーに頼るのではないかと感じる。
ビンテージブームの到来もその一つではないだろうか。
これはきっと自然な成り行きなのだろう。
生を受けた以上今を生きなければならないが、時代のスピードについていけない記憶や心というDNA。
人間本来がもつ能力にはまだまだ変化が生まれていないのかもしれない。