鎌倉トリップ「永福寺跡」
鎌倉市二階堂にある、「永福寺跡」。
「えいふくじあと」ではなく「ようふくじあと」と読みます。
今は無き、「永福寺」。
復元されつつある、幻のお寺…。
そう、「跡」なのです。
その昔、源頼朝は3つの寺院を建立した。
「鶴ケ岡八幡宮」・「勝長寿院」・「永福寺」。
現在も残っているのは「鶴ケ岡八幡宮」のみで、あとのふたつは焼失してしまって廃寺となり、残念ながら今はない。
そのうちのひとつである「永福寺」は、源頼朝が、弟である源義経や、藤原泰衡など、奥州合戦の戦没者を弔うために建立した寺院なんだそう。
荘厳な奥州平泉の二階大堂(大長寿院)のすばらしさに心をうたれ、それを模して1192年(建久3年)に着工されたという。
二階のお堂があったことから、「二階堂」ともよばれ、この付近一帯の地名となっていることから、歴史の背景が伝わる。
現在は、鎌倉時代を代表する遺跡として国の史跡に指定され、史跡を活かした公園として親しまれているんです。
たしかに、敷地は広大で、「ワサワサ」と色濃い緑が辺りを囲み、青く澄み切った空がどこまでも続く心地よい空間が広がっていた。
そこには、何もない、のに。
何故か、なんとも風情ある雰囲気が漂っていて。
旋回するトンビは、「ヒューーーーーールルル」と、雅やかに舞う姿を魅せてくれて。
う~ん、空気が美味しい。
「鎌倉」の喧騒からさほど離れているわけでもないのに。
うんと静か。
ふと目を閉じると、瞼の裏に「永福寺」が蘇ってくるよう。
堂は左右対称に配置され、二階堂を中心に北側に薬師堂、南側に阿弥陀堂。
東を正面にした全長が南北230mの大伽藍。
また、堂前には、南北200m以上もある、ひょうたん型の池と橋があった。
これがまた美しい光景なのです。
きっと今も昔も変わらない風景の一部なのかな。
ぐるりと回ったあと、敷地内を出て、展望台のある遊歩道を登る。
すると、上から「永福寺」の全貌を見渡せます。
目の前にあるもの、だけではなく、想像をさせてくれるから、鎌倉時代へと、タイムスリップしたかのような気分に浸れて、とても楽しい「永福寺」。
私の中の新しい感覚が研ぎ澄まされたかも。
ぜひ一度、訪れてみて頂ければ。
きっと、私のこの気持ち、伝わると思います。