鎌倉トリップ「成就院」
鎌倉市極楽寺1丁目
鎌倉には、昔から物資の運搬のために山などを切り開いて作った、「切通し」と呼ばれる道が7つあります。
そのうちのひとつでもある、「極楽寺切通し」別名「極楽寺坂」は極楽寺と由比ガ浜方面を結ぶ道。
その「極楽寺坂」に隣接する「成就院」。
平安時代、弘法大師が全国を巡り修行した際にこの地で護摩行を行った。
その後1219年、北条泰時により不動明王をまつり、成就院を建立し、北条一族の繁栄を祈願したと伝えられている。
このお寺は、一般的な寺院と異なり、かなり高台に建ち、由比ガ浜を一望できる見事な眺めを楽しめるという、高いスペックを持つ。
いつもは喧騒で賑やかな由比ヶ浜海岸と材木座海岸を、山の上から眺めることができるなんて。
うん、これは、確かにかなりの絶景です!
「ふ~~!気持ち良い!」
長谷エリア周辺では、「長谷寺」が紫陽花で有名ですが、実は成就院の参道にも丁寧に植えられた紫陽花が、梅雨の季節には見事な花を咲かせます。
その数、「般若心経」の文字数と同じ262株だそうで、「鎌倉のアジサイの名所」として知られていたそう。
6月になると、多くの参拝客で賑わい、紫陽花と由比ガ浜とのコラボレーションもなかなかの見ものです。
本尊は不動明王。
縁結び不動明王として親しまれ、恋愛のパワースポットとしても人気なんですって。
この不動明王さまをスマートフォンで撮影して、壁紙にすると恋愛運がアップすると言われています。
うーん、これはかなりポテンシャル高し。
見所がたっくさんありますね。
極楽寺側の西結界の山門、長谷側には東結界という山門があるのですが、この「結界」という言葉にドキドキします。
その結界を通って、本堂へと向かう。
わりとこじんまりとした境内に、所狭しと様々なものが置かれているので、じっくりと堪能。
参拝を終え、山門を出たところで、ひとりのんびり由比ヶ浜を眺めていると…
今しがた、ご住職とお話しされていた初老のお方が、私に「もしもし」と話しかけていらっしゃいました。
どうやら、そのお方がおっしゃるには、山門を出てすぐ左手に、「高野の松」と呼ばれる松の木があるそうな。
なんでも高野山から運ばれてきた特別なもので、通常の松の葉は二本に分かれている。
けれど、この松の葉は三本に分かれていて、とても縁起が良いそうなのです。
そのお方は周辺を探して、運よく3本に分かれている松の葉を見つけれられたそうで、それはもう嬉しそうに私に見せてくださいました。
「良かったですね~」
といつつ、せっかくなので私も、と、その後、しばらく探してはみたのですが…
残念ながら見つからぬまま。
とぼとぼと帰路につきました。
皆様も足を運ばれてた際は、是非縁起のいい3本の松の葉を探してみてくださいね!