江ノ電のあるくらし「由比ヶ浜」駅
「藤沢」から「鎌倉」までを繋ぐ、「江ノ島電鉄」。
「鎌倉」といえば、「江ノ電」というほど、「鎌倉」の代名詞となっている、人気の電車。
歴史深い街中や海のそばをトコトコと走り、そのフォルムはとてもコンパクトで愛らしく、青空に映えるグリーンカラーが目印。
その姿を見ると、思わず顔がほころんで、誰しも一度は乗ってみたいと思うはず。
若かりし頃、観光で訪れた時に初めて「江ノ電」乗ったことを想い出す。
のんびり車窓から移ろう景色を眺めていると、海が見えてくる「腰越」の辺りから、自分のテンションが少しずつ上がるのが分かる。
鎌倉駅のふたつ手前で下車する、江ノ電「由比ヶ浜」駅。
1907年(明治40年に)開業したこちらの駅は、とても小さな駅。
夏のシーズン以外は駅員さんもいない無人駅。
利用客もまばらで、ギュウギュウ感もない。
「鎌倉」の町にぽつんと現れ、こじんまりと佇む感じが、どこか昔懐かしい気持ちにさせてくれる。
駅を降りるとすぐ、飲茶キッチン「豊龍」があるくらいで、閑静な住宅街といった雰囲気。
いつも多くの海水浴客で賑わう、「由比ヶ浜海岸」まではのんびり歩いて行ける。
反対側へ向かえば、「由比ヶ浜通り」。
こちらはカフェやコーヒースタンド、古民家レストランに雑貨屋さんなどなど、とにかくステキなお店が点在している、「ワクワク」ストリート。
麦わら帽子の下から、青い空を見上げてみた。
白い雲たちが「早くおいで」と言ってきたので、海に向かうことにした。
なんとなく、潮の香りのする方向を目指す。
道の先が開け、「キラキラ」煌めきが見えてくると、もうすぐ。
潮風がファーーーと吹き、おっととと、帽子を押さえる。
空には沢山のトンビたちが「ピーーーーーヒョロロロ…」と美しく弧を描きながら語り合っている。
そんな声も心地よく響く、ある日の海。
「鎌倉」からも海岸に出るのも良いけれど、「由比ヶ浜」駅からのんびり歩くのもおススメ!
今度は絶対に「由比ヶ浜通り」で古民家ランチしよう、と心に決めたのでした。