鎌倉トリップ「虚空蔵堂」
虚空蔵堂(こくうぞうどう)と読みます。
またの名を、明鏡山 円満院 星井寺(みょうきょうざん えんまんいん ほしいでら)。
鎌倉市長谷のひっそりひんやりとした「極楽寺坂」。
近頃は、人気のパン屋さんや高級アップルパイのお店もちらほらできて、なかなか穴場の人気スポットになりつつある「星の井」通り沿い。
その昔、物資の運搬のために山を切り開いて作られた道の事を「切通し」という。
鎌倉には、「鎌倉七口」と呼ばれる7つの切通しがあり、鎌倉と外部を繋ぐ、重要路として使われてきた。
そのひとつでもある、「極楽寺坂」の頂上とよべる場所に静かに佇む「成就院」と、坂を挟んで反対側に、「南無虚空菩薩」と書かれた沢山の白いのぼり旗がはためくお寺が見える。
それが「虚空蔵堂」、「成就院」の場外仏堂。
たなびく白い旗は、とってもインパクトがあるんです。
ほんの少し見上げる高台にあって、雰囲気があってとても素敵。
七里ガ浜から極楽寺に抜けるこの道を通るたび、いつも気になっていたお寺。
ある日、思い立って立ち寄ることに。
改めて足を止めて見てみると、本堂へつづく階段の下に、鎌倉十井のひとつ「星の井」と呼ばれる、井戸の跡が。
その大きな井戸の跡をまじまじと眺める。
天平年間、聖武天皇の時代に行基が、井戸「星月の井」に明るく輝く明星の光が映るという噂を聞いて、井戸を覗いてみたところ、虚空菩薩の写し姿があったんだとか。
行基はその姿を仏像として彫り、お堂を建立する。
それが「虚空菩薩像」。
「虚空蔵菩薩像」は日本では、貴重な唯三体の木造仏像で、鎌倉時代には、源頼朝の命により秘仏とされていたが(35年に一度だけの開帳だった)、現在では、1月、5月、9月の13日に開帳されているんだそう。
無量の福徳と知恵をそなえ、すべての願いごとをかなえてくれる仏様と言われてる。
私はいつも仏様の前で「感謝」と「ご報告」をするようにしています。
ちなみに、御真言
「のうぼうあきゃしゃきゃらばやおんありきゃまりぼりそあか」
を唱えることで、頭脳明晰になるといわれる。
頭脳明晰!!
これは唱えてみたいけれど、ちょ、ちょっと難しい…
そして、今からでも間に合うのかな。
いや、やってみないよりは良いかも。
「虚空菩薩」は、丑・虎年生まれの方の守り本尊でもあるそうなので、2021年は丑年、年男・年女のみなさま、ぜひお参りに行ってみてはいかがでしょう。
こじんまりとしているけれど、なかなか見所満載の素敵なお寺です。
子供の数え年、13歳を祝う十三参りも行っているそうなので、ご興味がある方はご予約してみてくださいね。