江ノ電 「湘南海岸公園」駅
藤沢市片瀬にある、江ノ電「湘南海岸公園」駅。
「鵠沼」とメジャーな「江ノ島」駅に挟まれた、ちいさな無人駅です。
住宅地の中に「ポツン」と佇み、若干レトロ感漂う姿は、とても愛らしい。
「江ノ電の旅」という言葉を耳にすると、多くの人が「鎌倉~江ノ島間」をメインだと思うでしょう。
でも、何度も江ノ電に乗っているうち、いつの間にか「藤沢~江ノ島間」の真の魅力に引き込まれてゆく。
「藤沢」駅を出発し、風情ある別荘地「鵠沼」駅を抜け、背の高い松、趣のある日本家屋…
そして、かつては「電気橋」と呼ばれる細い橋桁だけの鉄橋だった、「鵠沼鉄橋」を渡り終えた電車は、今度は明るい住宅地の中を、「くねくね」とカーブしながら「トコトコ」と進んでゆきます。
「鎌倉」行きの電車が「湘南海岸公園」駅に到着。
明治37年に開業されたこちらの駅の当時の駅名は「西方」。
やがて昭和33年に現在の駅名である「湘南海岸公園」に改名されます。
その「西方」は、今でも国道467号を走る江ノ電バスの停留所にその名を残す、味わい深い地名であります。
ただちょっとインパクトには欠ける気が。
「湘南海岸公園」とは、江の島の西側の海岸一帯、引地川河口付近まで広がる県立公園のこと。
「鵠沼海岸」・「片瀬海岸」に沿って約2kmに渡り、新江ノ島水族館や噴水広場、テニスコートに潮風が心地良い遊歩道、サーフビレッジと、その前の海岸に設けられたビーチバレーコートなどなど、湘南の海ををめいっぱい堪能できる施設がたくさんある、魅力いっぱいの公園。
名前の由来はそこから来ているのでしょうね。
こちらの方が、なんだか楽しい「湘南」がたくさん詰まっていそうで「ふふふ」心が躍ります。
「江の島」方面にはもちろん「江ノ島」駅の方のが近く、「湘南海岸公園」駅からはほんの少し距離があるけれど、といっても700mほど、所要時間約10分。
駅の周辺には小さな雑貨屋さんやコーヒースタンド、カフェなんかもあって、ちょっぴり控えめにこじんまりと賑わっています。
藤沢市を雄大に流れる「境川」の流れを愛でながら、山本橋を渡り、「江の島」を目指してのんびりと歩くのもきっと楽しいはず。
新しい発見ができそうです。
「湘南海岸公園」駅を出た江ノ電は、片瀬の路地裏をさらに「トコトコ」と進み、やがて「境川」と並行して走る。
このあたりから、いよいよ「海感」が出てくるんです。
そして川の先に見える、最近増えてきた林立するマンション群。
いよいよ「江ノ島」駅に到着です。
… 江ノ電 「江ノ島」駅につづく