個人的に、鎌倉の中でも特別一等地の称号を与えられるのは、笹目町、佐助、あたりの豪邸が建ち並ぶエリアではないかと思う。

凛とした空気、高級感と気品に溢れ、昔ながらの由緒ある方々の邸が多い。

どこもかしこもゆとりのある敷地に、堂々たる佇まい。

ひときわ洗練された、エッジの効いたデザインのお家に目が留まる。

敷地面積は654.54㎡と広大な敷地に205.47㎡の建物、その風貌は煉瓦造りの細長い箱といったところ。

シンボルツリーが風に「さわさわ」と優しく揺れている。

無駄のないシンプルなデザイナーズハウスは、築浅でまだまだとても綺麗な代物。

門扉からデッキを渡って通り抜けれられるお庭は、目の前に突然「バーン」と開ける、とても広いものだった。

青い芝生がとても気持ちよく、あちらこちらに植えられた素敵な植栽たち。

都会的なのにどこか自然と融合する、心地良い空間。

なんだかホッとする。

室内はまるで高級ホテルのような、ハイクォリティーなもの。

床材も石のタイルも、シックな階段も優雅に置かれたコットンのソファもとにかくどれもステキ。

友人たちを招いてホームパーティを開いたとしても、十分な広さ。

「トクトクとく」細長いグラスにシャンパンを注いで、「かちん」と乾杯、優しくグラスを重ねる。

「シュワシュワ」と強く弾けるシャンパンが喉を「するり」と通りすぎてゆくのを感じた。

あぁ美味しい。

彼女は思わずにっこり微笑んで、「カラカラから」窓を開け芝生の美しいガーデンへと出ていった。

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