目の前には漁港、その背景にはリビエラ逗子マリーナを望む。

一見そのアンマッチな風景が不思議な魅力を醸し出している。

漁港の前には、家々がひしめき合うように立っていて、路地が上の方へくねくねと続いている。

ふと大林宣彦監督の尾道三部作を思い出す。

昭和な雰囲気の街並みの漁港、海が望める坂道、その路地に佇む猫たち……。

潮の香り含む風、海面に照らされて明るいエリア一帯。

漁港の風情あふれる景色にホッと落ち着く気がした。

JR「逗子」駅よりバスで16分。「小坪海岸」バス停からは歩いて3分。

土地面積：199.57㎡と十分な広さがある。

現状は木造平屋の建物かあり、その脇を進んでいくと現れた裏庭。

思わず「おーっ！」と声を出してしまった。

庭の一番のいい場所にある早咲きの桜が満開だった。

そのそばの小さな花壇には、草花もひっそり咲いていた。

「こんなところに…」と少し意外な思いを感じつつ、隠された宝物を見つけた様な不思議な嬉しい気分になった。

周囲の家々、囲まれた空間ではあるが人目を感じない、ひっそりとではあるが確実に心地よさを感じつつ、とてもプライベート感ある「裏庭」だった。

「小さな自家製農園を作ってもいいなぁ」

ある晴れた日の昼下がり、庭のテーブルの上には、お母さんが焼いてくれたパンと朝採れたばっかりの真っ赤なトマトときゅうりがそのまま丸ごとお皿に置かれている。

子ども達が真っ赤なトマトにかぶりついた。

トマトの汁が口と手にいっぱいついちゃっている。
「あーあー、服がトマト色になっちゃってるよー」なんていいながら、お母さんも怒らない。

のんびりでとても幸せな気分な昼下がり。

お隣さんが「美味しそうだねー」なんて声をかけてくれた。

漁港の街ののんびりとした雰囲気と、人も空気も風もみんな優しくいれる。

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