「ピーーヒョロロローーーーー」真っ青な空をのんびりと旋回するトンビ。

高い空に弧を描くその姿も、葉山で見るとなんだか高貴にさえ感じるから不思議。

そう、自然いっぱいの葉山には、ゆ〜っくりとした時間が流れているのです。

明治時代、温暖な気候やのどかな景色に魅了され、葉山御用邸が竣工されました。

その後、皇族や華族の別邸が続々と建てられるようになり、葉山は人気の静養地となったのです。

自然が織りなす麗しい情景は、どこを切り取ってもため息が出るのです。

そんなステキな景勝地、葉山の中でも人気のエリア堀内は、なかなか物件が出てきませんが。

この度、ナイスな立地に佇む邸宅を見つけました。

敷地面積は140.11㎡（約42.38坪）の３LDK。

閑静な住宅地の少し奥まったところなので、プライベート感がたっぷり。

駐車スペースが裕に確保できるのが嬉しい。

森戸海岸まで歩いて10分ほど、というのもとても魅力的。

煉瓦の壁がアクセントとなる外観、2022年12月にリノベーションを終えたばかりの出来立てほやほやの室内も気になります。

「かちゃり」と扉を開けた向こうに広がる空間は、スッキリとした空気感が漂う。

新築のような香りが「フワン」。

うーん、リビング、広くて長い。

「ダダダだ」と子供達が走りたくなるような広さ。

キッチンにはペンダントタイプのマリンライトが三つ、仲良く揺れている。

「おかーさん、おやつはなぁにー？」

リビングの端っこから大きな声で三歳になる娘が叫んだ。

「もうすぐふわふわのシフォンケーキが焼けるよ」

大きなお腹を抱えて、私はお皿を取り出す。

「はぁい、お手伝いします！」

娘は元気に言って、コップを並べていた。

もうすぐ生まれてくる赤ちゃんと一緒に、娘が並んでハイハイする姿が目に浮かんでくる。

将来のニーズに合わせて、居室も３部屋あればきっと十分。

ここなら子育てにぴったりの暮らしができそう、と嬉しくなって私はこっそり笑った。

「あ、なーに？ママったら、ケーキ食べたの？」

娘が顔を覗き込んできた。

日常の何気ない一コマから溢れる幸せ。

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